家族経営


特に地方の中小企業では親子での会社経営の事例は数多くあると思います。父親が社長で息子が専務でうまくいっているケースもありますが、やはり問題を多く抱えている方が大多数だと思います。「とにかく意見が合わない。」「顔を合わせれば喧嘩になる。」など日常業務に支障をきたすまで仲が悪いケースもあります。うまくコミュニケーションが取れれば良いのですが、血が繋がっているだけに意地を張って折り合いがつかない場合、思い切って部署を分けたり会社を分割したりする事も検討してみても良いかも知れません。お互い事業の成長を考えて意見がぶつかったりするだけなので最終到達地点は同じなはずです。このプロセスが違うだけであれば効果がでるのではないでしょうか?

大塚家具はまさにその事例です。2014年7月に当時社長だった娘の久美子氏が父である創業者で会長の勝久氏から解任され、2015年1月には今度は勝久氏が解職になり久美子氏が社長に就任してマスコミを賑わせました。その後は業績が低迷しヤマダホールディングスの傘下に入り、2022年5月に子会社のヤマダデンキと吸収合併すると先日発表がありました。

父である勝久氏は匠大塚をいう新たなブランドを立ち上げ、大塚家具時代からの「たとえ高くても、いい家具」というスタイルを貫き、現在6店舗を運営されています。ニトリやIKEAなどの低価格路線には見向きもせず、信念を貫いた結果さらに店舗数を増やしていきそうな勢いです。

一方の久美子氏は2020年に大塚家具の社長を辞任した後、株式会社クオリア・コンサルティングという会社の代表を務めていて、ライフスタイルコンサルタントとして情報発信やセミナーを開催したりしているようです。

今後それぞれがどのように活躍されるか楽しみです。